他国グリペン採用状況
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上のグラフはグリペン売り込み用の資料の一つです。Fly Away Costは機体が飛行可能状態での価格、Initial Packageは機体を維持するために必要な設備等の価格、Operating&Support Costは機体を運用してくための価格です。見ての通り機体そのものの値段は大差がありませんが、運用に関わる費用は他の機に数分の一と非常に低い水準にあると言うことが分かります。わが国のように世界最高価の戦闘機を数百と配備できる国は多くありません。グリペンはそういった国々に非常に高く評価されています。各国への売り込みも積極的に行われており、すでに数カ国で採用が決定しております。 ■スウェーデン空軍…配備済み グリペンの宗主国。当初204機の予定であったものの、空軍組織再編成で160機に削減。詳しくは別項参照。 JAS39C/Dの新造及び将来のスーパーグリペン配備に備え、他国へのリース、中古販売で余剰機を”金銭化”する動きが有り。 ■南アフリカ空軍…採用決定 JAS39A 19機,JAS39B 9機 合計28機 以上の購入が決定済み。配備開始は2006年の予定。 国産戦闘機チータC(36機)に代替。同機は2012年までに全機が退役予定。 ■ハンガリー空軍…採用決定 JAS39A 12機,JAS39B 2機 合計14機 以上のスウェーデン空軍の中古機を10年間リースする契約が決定済み(契約期間中購入の可能性もあり)。配備開始は2006年の予定。 また、A/B型とはいえ空中給油装置、アヴィオニクスの更新が行われ、C/D相当のNATO仕様機となっています。 ■チェコ空軍…決定されるも再検討 JAS39A/B 24機 2002年、MiG-21に代替するグリペンの採用・購入が内定し予算が設けられたものの、同年東欧では100年に一度といわれる大水害に見舞われたため予算は凍結、災害復興に当てられることになりました。 その穴埋めに現在中古の戦闘機を導入する計画が上がっています。 売込みを行っているのはアメリカ空軍F-15,F-16,アメリカ海軍F/A-18,ドイツ空軍トーネードIDS,F-4,イギリス空軍トーネードF3。 ■ポーランド空軍…不採用 JAS39C 36機 JAS39D 12機 グリペン他、ミラージュ2000、F-16との競合の上、同国はF-16CDを採用。 ■ブラジル空軍…選定中 JAS39C/D 50機 2005年から退役が始まるミラージュ3の代替としてグリペン,ミラージュ2000,F-16CBlock50,Su-35が競合中。金銭的アドバンテージによりややグリペンが優勢。 選定スケジュールに遅延をきたしているため、中古の戦闘機を購入・リースする計画があり。 ■オーストリア空軍…選定中 JAS39C/D 18機 一度はユーロファイター採用が内定したものの、契約には至らず再検討中。グリペン他ユーロファイター、MiG-29,F-16が候補に。サーブドラケンの代替であることからグリペン採用決定の可能性も高い。 ■シンガポール…選定中 約25機 F/A-18EF,F-16CDBlock50,ラファール,タイフーン,Su-35と競合中。またシンガポールはJSF計画にも参加。現在同国の主力はF-16AB ■スイス空軍…2004年より選定開始 JAS39C/D 30機弱 グリペン他F-16CDBlock50,F/A-18EFが提案。F-5Eに代替。高速道路を滑走路として使用する永世中立国だけあってグリペンの可能性も高い。だた、スイスではF/A-18CDが配備済み。 |
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