グリペン支援戦闘機
【JAS39J-航空自衛隊にグリペンを!】


 
ご存知の通り、日本は交戦権を持たない国家です。まぁ憲法九条について語る場ではありませんから難しいことは抜きにして、「先制攻撃を行わない」ということにしておきましょう。

過去数十年、真っ先に攻撃を受けるのが飛行場です。今の航空自衛隊の基地をみると、三沢と千歳の一部を除くほとんどが大きな格納庫に多くの戦闘機が駐機されています。このような基地が攻撃されたならば、一発の爆弾が格納庫に直撃すれば一瞬にして飛行隊壊滅です。

冷戦期には「空自15分、海自15日、陸自150日」などと全滅するまでの時間を自嘲する標語があったそうです。正確な数値は違ったかもしれませんが、これでは本当に15分で全滅してしまう可能性大です。

そこで、先制攻撃の許されない日本でこそグリペンのユニークなSTOL性が活かせるのではないでしょうか?
本国スウェーデンでは、最初の一撃で受けるダメージを最小限にするため分散配備がなされ、有事には高速道路を滑走路として用いる事はSTOL項で書きましたが、日本でもそれを実践すべきかと思います。
しかしながら、日本の高速道路は山を迂回し谷を走り、街中に高架され、水平な直線がほとんどありませんから、完全に運用方法を真似ることはできません。ですから、日本は航空自衛隊独自に地方空港を利用するのはどうでしょうか。

この狭い日本。空港の数はさほどないと思いきや、1000m以上の滑走路を持つ飛行場は、離島含め実に70〜80にも及び、大抵の地方空港は飛行機のエンジン音が聞こえている時間よりも、圧倒的に静寂時間のほうが長く、定期便は1日数本、さらには定期航路完全閉鎖などという飛行場もざらにあります(佐賀空港、庄内空港、福井空港...etc)。
これらの飛行場で運用すれば民間機運行を阻害することも、また民間に阻害されることも少ないはずです。
たとえば、秋田県大館能代空港(おだてのしろ)と、山形庄内空港に三沢基地のグリペンFS部隊を分散配備すれば、仮に三沢基地が空爆を受けても大館能代、庄内空港の部隊は無傷で残り、大館能代空港が攻撃されても庄内空港は依然無事です。
従来攻撃側は三沢基地のいくつかの格納庫を攻撃すれば事足りたのに、分散配置されることにより、攻撃側も攻撃機の分散、追加投入を余儀なくされるので攻撃力が低下し、定期不定期に駐留飛行場をかえていけば、さらに防御力は増します。

これらの飛行場は当然ながら飛行機の点検程度の施設しか無く、旅客機も通常は羽田などに駐機されています。自力でエンジンをかけることのできないF-4などが着陸してしまうと後が大変そうですが、本来マザーベースから離れた場所でも運用できるよう設計されているのがグリペンの特徴なわけです。

上記の理由から、グリペンは自衛隊向きであると主張します。

…と、風の赴くままに書いては見ましたが、やはり机上の空論ですね。
グリペン分散配置なんかした日には、当然地元では騒音・自衛隊大反対運動が展開されるのは容易に予想できますし、そしてなにより維持費も跳ね上がるでしょう。ソ連の脅威が消滅し、日本を攻撃したいと思ってても実行に移せるような国もありません。日本の飛行場を空爆できるような空軍力を持っているのはアメリカぐらいのものです。

でも、アイディア的には面白いと思うのですが…どうでしょうか?


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